(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2007−134457(P2007−134457A)
(43)【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
(54)【発明の名称】光検出器
(51)【国際特許分類】
H01L 31/10 (2006.01)
【FI】
H01L 31/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2005−325059(P2005−325059)
(22)【出願日】平成17年11月9日(2005.11.9)
(71)【出願人】
【識別番号】000236436
【氏名又は名称】浜松ホトニクス株式会社
【住所又は居所】静岡県浜松市市野町1126番地の1
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100092657
【弁理士】
【氏名又は名称】寺崎 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100124291
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 悟
(72)【発明者】
【氏名】滝本 貞治
【住所又は居所】静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホトニクス株式会社内
【テーマコード(参考)】
5F049
【Fターム(参考)】
5F049 MA02 NA10 PA08 QA03 RA04 WA01
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(57)【要約】
【課題】波長選択性を更に向上可能な光検出器を提供する。
【解決手段】第1及び第2ウェル領域1p,2pには不純物濃度差があるので、キャリアのPN接合への流入量が異なる。第1及び第2ホトダイオードPD1,PD2の出力を第1及び第2電極E1,E2を介して差分を出力する信号処理回路20に入力すると、入射光の長波長成分がカットされた状態で、キャリア流入量差に依存した比較的長波長の成分が信号処理回路20から出力されることとなる。双方のホトダイオードPD1,PD2はウェル領域1p、2pを用いているため、これらの構造の差異に起因する短波長側の信号レベル差(ノイズ信号)は減少し、波長選択性を十分に改善することができる。
【選択図】図1
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
光検出器において、
第1導電型の半導体領域と、
前記半導体領域内に形成された第1導電型の第1ウェル領域と、
前記第1ウェル領域内に形成された第2導電型の第1半導体層と、
前記半導体領域内に形成された第1導電型の第2ウェル領域と、
前記第2ウェル領域内に形成された第2導電型の第2半導体層と、
前記第1半導体層に電気的に接続された第1電極と、
前記第2半導体層に電気的に接続された第2電極と、
前記第1及び第2電極が接続され入力信号の差分を出力する信号処理回路と、
を備え、
前記第1及び第2ウェル領域の不純物濃度は異なっており、且つ、
前記半導体領域の不純物濃度は前記第1及び第2ウェル領域の不純物濃度のいずれよりも低い、
ことを特徴とする光検出器。
【請求項2】
前記半導体領域は、半導体基板であることを特徴とする請求項1に記載の光検出器。
【請求項3】
前記半導体領域は、第1導電型の半導体基板内に形成された第1導電型ウェル領域であることを特徴とする請求項1に記載の光検出器
【請求項4】
前記半導体領域の前記第1及び第2ウェル領域とは反対側に形成された高不純物濃度の第2導電型の半導体層を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の光検出器。
【請求項5】
前記第1及び第2ウェル領域の深さは同一であって、共に、1〜2μmであることを特徴とする請求項1に記載の光検出器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホトダイオードを備えた光検出器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特性の異なる2つのホトダイオード出力の差分を求めることにより、赤外波長帯域の光成分を検出する光検出器が知られている(下記特許文献1参照)。この光検出器によれば、従来の高価で信頼性の劣る光フィルタや分光器を用いることなく特定波長帯域の光成分を検出することができるとされている。
【特許文献1】特開平2−240531号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の光検出器の場合、波長選択性を高めるためには、空乏層の深さを調整しなければならず、ホトダイオードの構造の差異に起因するノイズ信号が短波長側でも生じるため、その波長選択性は十分ではなかった。
【0004】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、波長選択性を更に向上可能な光検出器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の課題を解決するため、本発明に係る光検出器は、第1導電型の半導体領域と、半導体領域内に形成された第1導電型の第1ウェル領域と、第1ウェル領域内に形成された第2導電型の第1半導体層と、半導体領域内に形成された第1導電型の第2ウェル領域と、第2ウェル領域内に形成された第2導電型の第2半導体層と、第1半導体層に電気的に接続された第1電極と、第2半導体層に電気的に接続された第2電極と、第1及び第2電極が接続され入力信号の差分を出力する信号処理回路とを備え、第1及び第2ウェル領域の不純物濃度は異なっており、且つ、半導体領域の不純物濃度は第1及び第2ウェル領域の不純物濃度のいずれよりも低いことを特徴とする。
【0006】
第1導電型及び第2導電型は、それぞれP型及びN型、又は、逆にN型及びP型である。したがって、第1ウェル領域と第1半導体層とはPN接合からなるホトダイオードを構成する。また、第2ウェル領域と第2半導体層もPN接合からなるホトダイオードを構成する。これらのホトダイオードの出力は第1及び第2電極を介して信号処理回路に入力される。
【0007】
ここで、半導体領域の不純物濃度は第1及び第2ウェル領域の不純物濃度のいずれよりも低い。第1導電型の半導体領域と第1導電型の第1、第2ウェル領域との間には不純物濃度差があるため、これらはそれぞれアイソタイプの接合を構成している。導電型の同じ半導体の接合であるアイソタイプの接合では、不純物濃度の低い方のキャリアが高い方へ流れ難いようにエネルギー障壁が形成される。すなわち、PN接合を通過した入射光の長波長成分は、半導体領域に入射するが、ここで発生したキャリアは上記エネルギー障壁によってPN接合方向への流入が遮断されることとなる。
【0008】
第1及び第2ウェル領域には不純物濃度差があるので、上記キャリアのPN接合への流入量が異なる。したがって、これらのホトダイオードの出力を第1及び第2電極を介して差分を出力する信号処理回路に入力すると、入射光の長波長成分がカットされた状態で、キャリア流入量差に依存した比較的長波長の成分が信号処理回路から出力されることとなる。双方のホトダイオードはウェル領域を用いているため、これらの構造の差異に起因する短波長側の信号レベル差(ノイズ信号)は減少し、波長選択性を十分に改善することができる。また、これらのホトダイオードの波長選択性は不純物濃度の調整のみで制御できるため、実際の波長選択性も著しく向上させることができ、歩留まりも改善することができる。
【0009】
この半導体領域は、半導体基板又は第1導電型の半導体基板内に形成された第1導電型ウェル領域である。いずれの場合も本発明の効果を達成することができるが、半導体領域を第1導電型ウェル領域とした場合には、この不純物濃度を制御しやすいという利点があり、そうでない場合には製法が単純化されるという利点がある。
【0010】
また、光検出器は、半導体領域の第1及び第2ウェル領域とは反対側に形成された高不純物濃度の第2導電型の半導体層を更に備えることが好ましい。第1及び第2ウェル領域及び半導体領域を介して高不純物濃度の第2導電型の半導体層に光が入射すると、ここに到達した長波長成分によって発生したキャリアは当該半導体層内で吸収され、また、半導体層に設けられた電極を介して外部に排出される。
【0011】
なお、「高不純物濃度」とは、室温で1×1019cm−3以上のキャリア濃度のことを意味することとする。
【0012】
また、第1及び第2ウェル領域の深さは同一であって、共に、1〜2μmであることが好ましい。この場合、第1及び第2ウェル領域の深さ方向の構造が同一となるため、第1及び第2ウェル領域に空乏層は均等に広がり、この構造起因の出力差は無くなる。この深さは1〜2μmであるため、長波長側の赤外線成分は上述のエネルギー障壁によってカットされると共に、短波長側の紫外線成分の出力は同様に相殺される。
【発明の効果】
【0013】
本発明の光検出器によれば、波長選択性を従来よりも更に向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、実施の形態に係る光検出器について説明する。同一要素には同一符号を有し、重複する説明は省略する。
【0015】
図1は、第1の実施の形態に係る光検出器を構成する光検出素子の縦断面図である。
【0016】
この光検出素子は、第1ホトダイオードPD1及び第2ホトダイオードPD2を備えている。
【0017】
第1ホトダイオードPD1は、第1導電型の半導体領域10と、半導体領域10内に形成された第1導電型の第1ウェル領域1pと、第1ウェル領域1p内に形成された第2導電型の第1半導体層1nとを備えている。
【0018】
第2ホトダイオードPD2は、半導体領域10内に形成された第1導電型の第2ウェル領域2pと、第2ウェル領域2p内に形成された第2導電型の第2半導体層2nとを備えている。
【0019】
第1半導体層1nの表面は絶縁膜1iによって被覆されており、第2半導体層2nの表面は絶縁膜2iによって被覆されている。絶縁膜1iの図面左方にはフィールド絶縁膜3iが位置し、絶縁膜1i,2i間にはフィールド絶縁膜4iが位置し、絶縁膜2iの図面右方にはフィールド絶縁膜5iが位置している。これらの絶縁膜を介して各半導体領域の不純物が添加される。
【0020】
第1半導体層1nには、絶縁膜1iのコンタクトホールを介して第1電極E1が電気的に接続されており、第2半導体層2nには、絶縁膜2iのコンタクトホールを介して第2電極E2が電気的に接続されている。各電極E1,E2は、それぞれフィールド絶縁膜3i,5i上に延びている。半導体領域10の裏面側には、裏面電極E0が設けられている。本例では、半導体領域10は半導体基板を構成しており、P型の半導体領域10の形成は、P型の半導体基板を用意すればよいため、製法が単純である。
【0021】
なお、各半導体の材料はSiであり、不純物濃度の好適な範囲は以下の通りである。また、不純物の活性化率は100%であることとし、不純物濃度はキャリア濃度に一致することとする。
半導体領域10: 1×1013cm−3〜1×1015cm−3
第1ウェル領域1p: 1×1016cm−3〜1×1017cm−3
第1半導体層1n: 1×1018cm−3〜1×1019cm−3
第2ウェル領域2p: 1×1015cm−3〜1×1016cm−3
第2半導体層2n: 1×1018cm−3〜1×1019cm−3
【0022】
P型の不純物としてはBが挙げられ、N型の不純物としてはAsやPが挙げられる。本例では、第1導電型及び第2導電型は、それぞれP型及びN型であるが、これらは逆にN型及びP型であってもよい。この場合においても、第1ウェル領域1pと第1半導体層1nとはPN接合からなる第1ホトダイオードPD1を構成し、第2ウェル領域2pと第2半導体層2nもPN接合からなる第2ホトダイオードPD2を構成する。各半導体層は、半導体基板に不純物をイオン注入法又は熱拡散法を用いて添加することで形成する。また、不純物の添加領域はフィールド絶縁膜によるマスクによって制限される。
【0023】
なお、上述のように、第1及び第2ウェル領域1p,2pの不純物濃度は異なっており、半導体領域10の不純物濃度は第1及び第2ウェル領域1p,2pの不純物濃度のいずれよりも小さい。なお、第1及び第2半導体層1n,2nのそれぞれの不純物濃度は第1及び第2ウェル領域1p,2pのそれぞれの不純物濃度のよりも高い。
【0024】
図2は、第1及び第2ホトダイオードPD1、PD2が接続される信号処理回路20を備えた光検出器の回路図である。
【0025】
信号処理回路20には、第1ホトダイオードPD1の第1電極E1が接続される第1入力端子VIN1と、第2ホトダイオードPD2の第2電極E2が接続される第2入力端子VIN2とを備えている。したがって、第1及び第2ホトダイオードPD1,PD2の出力は第1電極E1及び第2電極E2を介して信号処理回路20に入力される。信号処理回路20は、これらの入力信号の差分を出力端子VOUTから出力する。なお、各ホトダイオードPD1,PD2の共通の裏面電極E0は接地されている。
【0026】
図3は、第1ホトダイオードPD1のエネルギーバンド図である。
【0027】
バイアスを印加していない状態では、フェルミ準位が一致し、第1ウェル領域1pの伝導帯の下端Ecのエネルギーは、半導体領域10の伝導帯の下端Ecのエネルギーよりもφ1だけ高い。すなわち、第1ウェル領域1pの方が半導体領域10の方よりもφ1だけポテンシャルが低い。
【0028】
図4は、第2ホトダイオードPD2のエネルギーバンド図である。
【0029】
バイアスを印加していない状態では、フェルミ準位が一致し、第2ウェル領域2pの伝導帯の下端Ecのエネルギーは、半導体領域10の伝導帯の下端Ecのエネルギーよりもφ2だけ高い。すなわち、第2ウェル領域2pの方が半導体領域10の方よりもφ2だけポテンシャルが低い。
【0030】
このように、半導体領域10の不純物濃度は、第1及び第2ウェル領域1p,2pの不純物濃度のいずれよりも低く、半導体領域10と第1ウェル領域1pとの間、半導体領域10と第2ウェル領域2pとの間にはそれぞれ不純物濃度差があるため、これらはそれぞれアイソタイプの接合を構成している。アイソタイプの接合では、不純物濃度の低い方のキャリアが高い方へ流れ難いようにエネルギー障壁が形成される。各ホトダイオードPD1,PD2のPN接合を通過した入射光の長波長成分は、半導体領域10に入射するが、ここで発生したキャリアはエネルギー障壁φ1、φ2によってPN接合方向への流入が遮断される。
【0031】
また、第1及び第2ウェル領域1p,2pには不純物濃度差があるので、上記キャリアのPN接合への流入量が異なる。したがって、第1及び第2ホトダイオードPD1,PD2の出力を第1及び第2電極E1,E2を介して差分を出力する信号処理回路20(図2参照)に入力すると、入射光の長波長成分がカットされた状態で、キャリア流入量差に依存した比較的長波長の成分が信号処理回路20から出力されることとなる。
【0032】
双方のホトダイオードPD1,PD2はウェル領域1p、2pを用いているため、これらの構造の差異に起因する短波長側の信号レベル差(ノイズ信号)は減少し、波長選択性を十分に改善することができる。
【0033】
また、ホトダイオードPD1、PD2の波長選択性は、各ウェル層1p,2pへの不純物濃度の調整のみで制御できるため、実際の波長選択性も著しく向上させることができ、歩留まりも改善することができる。
【0034】
また、第1ウェル領域1pの深さD1B及び第2ウェル領域2pの深さD2Bは同一であって、共に、1〜2μmである。この場合、第1ウェル領域1p及び第2ウェル領域2pの深さ方向の構造が同一となるため、第1ウェル領域1p及び第2ウェル領域2pに空乏層は均等に広がり、この構造起因の出力差は無くなる。この深さは1〜2μmであるため、長波長側の赤外線成分は上述のエネルギー障壁によってカットされると共に、短波長側の紫外線成分の出力は同様に相殺される。可視光から近赤外線は1〜2μmの深さに入射するため、可視光から近赤外線の検出を行う場合には、ウェル領域の深さD1B,D2Bは共に1〜2μmが好ましい。
【0035】
第1ウェル領域1p及び第2ウェル領域2pの空乏層の厚みは、それぞれのウェル領域1p、2pの深さD1B,D2Bに等しい。また、第2ホトダイオードPD2の方が、第1ホトダイオードPD1よりも近赤外の感度が高くなる。
【0036】
また、N型の半導体層1n,2nの深さD1A、D2Aも同一であって、共に0.3μm〜0,7μm、好適には0.5μmである。この場合、各ホトダイオードPD1,PDの深さ方向の構造が同一となるため、構造起因の出力差は更に抑制される。
【0037】
図5は、実際の第1ホトダイオードPD1の出力A1と、第2ホトダイオードPD2の出力A2の波長依存性を示すグラフである。すなわち、このグラフは光検出素子の分光感度測定を行った結果を示す。
【0038】
本実験に用いたパラメータは以下の通りである。
半導体領域10: 厚み300μm/不純物濃度1×1013〜1×1015cm−3
第1ウェル領域1p: 厚み1〜2μm/不純物濃度1×1016〜1×1017cm−3
第1半導体層1n: 厚み0.5μm/不純物濃度1×1018〜1×1015cm−3
第2ウェル領域2p: 厚み1〜2μm/不純物濃度1×1015〜1×1016cm−3
第2半導体層2n: 厚み0.5μm/不純物濃度1×1018〜1×1019cm−3
【0039】
出力A2のピーク波長は700nmであって長波長側は1100nmで出力は略零(mA/W)となり、出力A1のピーク波長は500nmであって長波長側は1000nmで出力は略零(mA/W)となる。略零とはピーク波長の出力の0.1%以下であることとする。
【0040】
図6は、信号処理回路20の出力(A2−A1)の波長依存性を示すグラフである。
【0041】
図6に示すように、中心波長800nmをピークとした可視域から赤外域までの出力が得られる。本例では、フィルタを用いることなく、紫外線(UV−A:315nm〜400nm、UV−B:280〜315μm、UV−C:14〜280nm)、中赤外線(2〜4μm)、遠赤外線(4〜1000μm)の他、近赤外線(0.7〜2μm)の長波長側の成分がカットされている。
【0042】
図7は、第2の実施の形態に係る光検出器を構成する光検出素子の縦断面図である。
【0043】
第2の実施の形態に係る光検出素子は、第1の実施の形態に係る光検出素子と比較して、基板の裏面側に高不純物濃度の半導体層11を設けた点のみが異なり、他の構成は同一である。すなわち、半導体領域10の第1領域1p及び第2ウェル領域2pの反対側には、高不純物濃度の第2導電型(N型)の半導体層11が形成されている。
【0044】
第1ウェル領域1p及び第2ウェル領域2p及び半導体領域10を介して高不純物濃度のN型半導体層11に光が入射すると、ここに到達した長波長成分によって発生したキャリアは、半導体層11内で吸収され、また、半導体層11に設けられた電極E0を介して外部に排出される。電極E0はグランドに接続されている。なお、「高不純物濃度」とは、室温で1×1019cm−3以上のキャリア濃度のことを意味することとする。
【0045】
図8は、第3の実施の形態に係る光検出器を構成する光検出素子の縦断面図である。
【0046】
第3の実施の形態に係る光検出素子は、第1の実施の形態に係る光検出素子と比較して、半導体領域10が、第1導電型(P型)の半導体基板12内に形成された第1導電型(P型)のウェル領域10である点のみが異なる。ウェル領域10の不純物濃度は、半導体基板12の不純物濃度よりも高い。この場合も本発明の効果を達成することができるが、半導体領域10を第1導電型のウェル領域としているので、不純物濃度を制御しやすいという利点がある。全体のウェル領域10内に第1ウェル領域1p及び第2ウェル領域2pが形成されている。
【0047】
以上、説明したように、本発明の光検出器によれば、波長選択性を更に向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、ホトダイオードに利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】第1の実施の形態に係る光検出器を構成する光検出素子の縦断面図である。
【図2】第1及び第2ホトダイオードPD1、PD2が接続される信号処理回路20を備えた光検出器の回路図である。
【図3】第1ホトダイオードPD1のエネルギーバンド図である。
【図4】第2ホトダイオードPD2のエネルギーバンド図である。
【図5】実際の第1ホトダイオードPD1の出力A1と、第2ホトダイオードPD2の出力A2の波長依存性を示すグラフである。
【図6】信号処理回路20の出力(A2−A1)の波長依存性を示すグラフである。
【図7】第2の実施の形態に係る光検出器を構成する光検出素子の縦断面図である。
【図8】第3の実施の形態に係る光検出器を構成する光検出素子の縦断面図である。
【符号の説明】
【0050】
1p,2p・・・ウェル領域、1i,2i・・・絶縁膜、1n,2n・・・半導体層、3i,4i,5i・・・フィールド絶縁膜、10・・・・半導体領域(ウェル領域、半導体基板)、11・・・半導体層、12・・・半導体基板、20・・・信号処理回路、E0・・・裏面電極、E1,E2・・・電極、PD1,PD2・・・ホトダイオード、VIN1・・・入力端子、VIN2・・・入力端子、VOUT・・・出力端子。
浜松ホトニクス / Hamamatsu Photonics / 2007 / No.3
テーマ:知的財産権